3月22日のバックステージの番組内容

新風を巻き起こす寿司職人たちが、銀座で80年以上続く老舗の大将に、業界に対するホンネをぶつけます!それに答えるレジェンドの金言とはどのようなものでしょうか。

“飯炊き三年握り八年”と言われる寿司業界ですが、握りの技術を短期間で学べる学校ができるなど、環境は激変してきているとのことですが、どのように変わっているのでしょうか。
今回は、新風を巻き起こす職人たちが、銀座で80年以上続く老舗の大将に、業界に対するホンネをぶつけます! それに答えるレジェンドの金言とは?
東京銀座で80年以上続く老舗!「銀座 久兵衛」の二代目・今田大将

ユーチューバー寿司職人が今田大将に弟子入り!老舗の仕事体験をします。

3月22日のバックステージの寿司職人登場人物

どのような個性的な人たちが登場するのでしょうか。

銀座久兵衛の二代目今田洋輔さんバックステージ寿司職人のホスト他登場人物 image 0
  1. 『修業期間が長い』現役ホストの寿司職人
  2. 『型にハマりすぎじゃない!?』寿司インストラクター双子姉妹
  3. 『みんな、握るの遅すぎ!』回転寿司MVP選手権・技術部門の優勝者
  4. 『ウニなしでも、よくない?』人気店の若大将
  5. 『仕事が好きだけど、長続きしません。どうすればいいですか?』銀座の名店で働く女性寿司職人

 

銀座 久兵衛の二代目、今田大将(今田洋輔)とは

まずは今田大将の華麗な寿司握りを見てみましょう。

 

 

銀座久兵衛2代目主人
今田洋輔
1945年疎開先の秋田で生まれ、銀座で育つ。初代の今田寿治氏と共に同店の経営に参画。1985年初代主人の逝去に伴い、2代目主人となる。現代の名工として表彰された、この道50年の職人である。

過去のインタビュー記事から引用します。

生まれは銀座でないんですよ。昭和20年3月に、疎開していた父の出身地の秋田で生まれました。戦争中、父 は一時銀座の店を閉め、一人東京で日産コンツェルンの、当時は軍事内閣顧問をやっていた鮎川義介さんのお屋 敷でお寿司係として握っていました。その頃、僕が生まれたので、鮎川さんの命名で、義介の「介」の字をいた だき本名は洋介です。今は字画の関係で「輔」を使っていますが。
終戦で店が再開されると家族も東京へ戻りました。日比谷幼稚園(公園の中)へはよく店の若い衆が自転車で 送ってくたんですが、ライト設計の帝国ホテルの大谷石を横目に通いましたね。
僕は泰明小学校の頃から寿司屋になろうと思っていました。学校から帰ると、家の周りに黒塗りの車が並んで いました。店の2階が住いで、お客様の背中を通って2階へ上るわけですよ。カウンターの中と表で父母が働い ており、時々お客様に呼び止められたり、僕に何かくださる方もいて、顔を赤くしながら挨拶したりお礼を言っ たのを覚えています。
日曜になると家族で近くの洋食屋とか、今はなくなりましたが山和とか、資生堂に連れて行ってくれるんです よ。子供ながら、「商売をやっているからこうやっておいしいものを食べられるのかな」って感じましたね。だ から、すごく家業を有難いものと思って育ちました。お客様があって我々の生活が成り立っているという感覚 は、小さい頃から持っていましたので、父の跡を継ぎたいと思ったし、小学校の作文にもそう書きました。
ま、そんなわけで、計画通り公立の中学と商業高校に進み、簿記やそろばんを学び、それから修業に行きまし た。修業先は神戸の繁盛している店でしたが、父は技術よりも、「仕事でもまれ、他人の釜の飯を食う」という 精神を学ばせる考えで、帰ったら握りは自分が教えてやるという気持ちだったんだと思います。だから僕は大学 へは行っていない。行く時間も必要もなかったし、行きたいとも思わなかった。まず板前として体で覚えること が最重要なことでした。
父は木挽町の美寿司さんで修業したのが縁で銀座に開店したんです。私は銀座で育って、泰明小学校でも写真 部があり、デパートとか盛り場へ撮影に行くんですが、銀座ってやはり特殊なところなのかナって感じました ね。全国からみんな銀座へ出たがるけど、じゃあ、銀座へ出たからといってみんなが成功するわけではない。か えって厳しい面もある。やはりしっかりお客様を持っているとか、いい商品を売るとか、評価されてはじめて成 り立つんですけどね。

名店、銀座 久兵衛の2代目としての心意気もうかがえました。

よく老舗といいますが、古いだけでは名店とはいえない。つまり、いかなる体力でいるか、ということです よね。最近では本業より不動産業になっている店をみかけますが、本業に全精力をつぎ込んでいないなあ、 という感じがしないでもない。もちろん、不動産展開できることもたいへん素晴らしいこととは思うが、本 業で勝負していない。寂しいですね。
銀座っていうのは一つの大きな星座です。自分の店もその中で光っていたい。お互い光りあいながら、そ の星座を大きくしていくというか、光る店にすることが銀座のためにもつながる。だから本業を高めるこ と。下から見て、その輝きが確認できる星でありたい。小さな店でも光を放って、それが全体的に大きな光 になって欲しい。また、なっているはずですよね、銀座っていうのは。